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季刊誌―エルベテーク

2018年 春季号 巻頭言 ”保護者の声”から学ぶ―事例を知ることが始まり

教育力の衰え

 前号の巻頭言では、教育という視点から現在の大人と子どもに共通する「自分本位を改められない傾向」に触れました。
 すると、「本当にその通りだ」「私もそう思っていました」という感想を多くもらいました。みなさん、口には出さなくても、日々生活の中で同じことを感じているのだなと納得した次第です。仕事上責任ある立場の方々からは、そのような傾向が若い人たちに強いこと、そのため指示が通らない、仕事の手順を覚えられない、気配りができないなど教えるのが難しく手を焼いている、業務力の向上がおぼつかないという声をよく聞きます。
 私としては巻頭言の中で、自分本位・自分中心の傾向が当たり前のようになった背景として、教育の力と教育する習慣が衰えているからではないか、その衰えに社会全体が無関心になっているのではないかという点をお伝えしたかったのです。
 教える・教わるという習慣や役割を忘れた社会はにっちもさっちもいかなくなるのではないでしょうか。学べなくなった子どもと学ばなくなった大人は互いに重なり合うような感じがしてなりません。
 教育とは、単に新しい情報を教えたり高度な技術を伝えたりすることではないと考えています。もちろん、それは必要不可欠なことですが、やはり相手に「受け入れる姿勢」「周りから教わる力」を身につけさせることが最優先ではないでしょうか。なにごとであろうが、優先順位を間違えてしまうと所期の成果を上げるのが難しくなるのは自明の理です。
  

羅針盤となる実例

ただし、いくらそう指摘しても、なかなか理解が深まらないことは私も承知しています。その原因は、多くの人にとって対比する実例が手元にないからではないかと思います。
 当季刊誌の“保護者の声”で紹介されているような親の取り組み、たとえわが子の発達に遅れがあっても適切な指導法を求め、長年、それを家庭でもしっかり実践し続けている子育ての記録を横に置いてみれば、親としてどうすべきか一目瞭然のはずです。
“保護者の声”には、子どもの発達や成長が思うようにいかず大きな悩みと不安で押しつぶされそうになりながらも、親が子育ての目標を何回も再確認しながら、やるべきことを繰り返し練習させる姿が示されています。もちろん、学習を積み重ねる中で少しずつ手応えをつかみながら成長していく子どもの姿に接することもできます。
 「改めて“保護者の声”を読むと、大変だったという共感だけではなく、『私もこれとこれをやらなければいけない。さっそく取り組んでみよう』と具体的にどうしたらいいのかがわかり、『よし!』と前向きな気持ちになるのです」。このような感想をいただきます。
 大きな山を乗り越えつつある保護者からは「子どもが小さかった当時を思うと、いまが信じられません」「まるで魔法にかかったみたいです」「うそみたい」という言葉がよく出てきます。それはご存じのように、「見通しを持って根気よく繰り返し練習することが一番。すると必ず成果が出てきます。がんばりましょう」と伝えたいのだと思います。前回の“アメリカからのレポート”にある通り、まさに「practice makes perfect」です。
このように、“保護者の声”で紹介される実例はいわば子育ての羅針盤です。ぜひ、家庭の役割と効果的な接し方、また学校との連携の仕方について知り活用していただけるよう願っています。


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