エルベテーク
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季刊誌―エルベテーク

2020年 春季号 学校関係者からの質問への回答(セミナー第18回の質疑応答から)

親と先生が、先生と管理職が、同じ方向を向いて連携する

●学校関係者(小学校の教師)の質問

 個別に児童に勉強を教えていて、間違っていることを正そうと声かけをする際、正しい回答を受け入れない、間違いを認めない(これで合っているんだと頑なに言い切る)児童の扱い方。良い声かけの方法は?

●エルベテークからのアドバイス

 最近、こういう傾向をもつお子さんがずいぶん増えてきていると先生方もお気づきだと思います。
 いま、ご指摘のような『自分本位』が改められない、そんな世の中になっているような気がします。『こうすべきだ』『ああすべきだ』と教えていくことがどうも良くないことであるみたいに言われ、必要なことを教えずに「子ども本位」にしているケースが多く、子どもの気持ちを最優先することがいいことであると言われているように思います。
 しかし、子どもがみんなそのようにして適切に学んでいけるのだったら大人は苦労する必要はないわけです。教えなければいけないのに教えないから、どんどん子ども本位になっていく部分があるのではないかと感じます。
 では、何をどのように教えていけばいいかですが、やはり、私たちの経験を通して言えることは『応じる力』『受け入れる力』が大事だということです。そこを意識しながら、先生方はぜひ保護者の方と話をされてみて、対応策を探してみてはどうでしょうか。学校でやっている不適切な言動は家庭でもやっているはずで、親も大変な思いをしているはずですから。
 たとえば、『学校ではこういう課題に気づいています。私としてはどうにか改善したいと思っていますけれども、どうでしょうか』と保護者の方へ訊いてみてください。保護者も『実はそうなんです』ということでしたら、そこで先生と親が同じ方向を見て連携していくことが可能です。そして、保護者と連携をとると同時に、学校の中では校長先生や管理職の先生方と相談した上で学校としてスクラムを組んで対応する必要があります。
 次に、どのように教えていけばいいのか、変えていけばいいのかについてです。ある一人の生徒ですけれども、進学高校で勉強はよくできる、ただし親の言うことや先生の言うことは聞かない子どもがいました。彼をみていると、要するに大人をなめてしまっている部分があると気づきます。たとえば、間違ったやり方を頑なに『これでいいのだ』と言い張るんですが、それならば、こちらは二枚も三枚も上手をいくような形で『あっ、そう』くらいにいったん突き放して対応するのもひとつのやり方だと思います。それでも子どもがぐずぐずいうと、『あなたはこれでいいんでしょう』と言って突き放す。そして、子どもに気づかせていく。あるいは、これは小さな子どもでも大きな子どもでも同じですが、子どもと向き合ってなにかひとつのことをやり遂げさせいく練習をさせることです。子どもが先生の話を聞くときには、子どもが目を見て聞いているかどうかを確かめる。もし、目も見ずにいたら、先生が何を言おうが、何も通じていないことになります。
 ですから、そんな場合には、『ちょっと待ってくれない。まず、先生の目を見て話を聞いてくれるかな』と、今までとは違う、少し改まったような口調で対応する。そうすると、子どもはぎょっとした感じで驚くはずです。そこで先生は、『話はそういうふうにして聞くものだよ』と認めてほめてやる。そして、『いいかい、もう一度言うけれど……』という形で続けていくと、子どもも改まった気持ちで聞くことができるかもしれません。
 このように、大人が工夫して対応していく必要があるのではないかと思いますが、注意しなければならないことは保護者と連携したうえで対応しないと問題が生じることです。注意された子どもが帰ってから、保護者に『先生が○○した』とか『先生が△△だ』とか、ありもしないことを言ったり、失敗を人の所為(せい)にして、保護者に誤解されることもあります。
 残念ですが、大人が子どもに『どうして』『なぜ』という、まずは理由を聞くような接し方をする風潮が強まってから、子どもたちのほうは言い訳をいっぱいするようになりました。大人が連携していく、ほんとうは社会全体が連携していくべきだと思うのですけれども、指導の効果を上げるにはそういう工夫が求められるのではないかなと思います。


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