エルベテーク
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指導事例

指導事例

Tさん 小学5年生 (3歳3ヵ月入会 広汎性発達障害)

毅然とした態度と接し方が常にお手本

息子を成長させる具体策がある、と直感

 3人兄弟の末っ子である息子の成長に不安を感じ始めたのは2歳くらいの時でした。言葉が消え、表情が乏しくなりました。名前を呼んでも反応はなく、こちらからの指示に応じることは、ほとんどありませんでした。市の育児相談でアドバイスを求めると、「比較はよくない。個人差の範囲」と言われました。「同年齢の子と接触を増やして様子を見ましょう」と、未就学児対象の育児サークルへの参加を勧められました。

 参加してみると、集団遊び、ダンスなどにはまったく興味を示さず、すぐ教室を飛び出し、時間中ずっと園庭を好き勝手に走り回っているだけでした。教室へ連れ戻そうものなら、大きな声を出し、力いっぱい抵抗しました。発達の遅れを取り戻すきっかけになるどころか、息子の奇妙さが目立つばかりでしたので、毎回落ち込んで帰っていました。

 3歳近くになっても言葉は「ママ」の一言だけで、家の中をつま先立ちで動き回る、名前を呼んでも反応はないのに、玄関ドアのわずかな開閉音に気づくと、猛ダッシュで外へ飛び出していこうとしました。絵本は、同じ本の同じページだけをじっと見つめて、ストーリーには興味を示しませんでした。育児サークルへの参加も続けていましたが、息子の様子は参加当初から変化なく、私にとってますます苦痛な時間となっていました。

 そんな時、偶然書店で『自閉症児の学ぶ力を引き出す』を手にしました。すぐに相談会に行きました。相談中も息子は動き回るので、静かにしてほしいばかりにお菓子を与えました。すると「そのやり方は不適切です。してはいけないこと、してほしいことを根気よく教えることが大事なのです」と注意されました。場当たり的な対応を注意され、正直はずかしかったのですが、親の対応が重要なポイントと気づかされました。求めていた息子を成長させる具体策がここにはあると思いました。2006年4月、3歳3ヵ月の時、エルベテークへ入会しました。

家族の協力を得て福岡より教室に通う

 当時は茨城に住んでいたので片道2時間半かけて週1回川口へ通いました。電車の中でも動き回ろうとするので、入会当初はとても大変だったのが、徐々に視線が合うようになり指示が通るようになってくると、ぬり絵などをして静かに過ごすことができるようになってきました。

 入会して3ヵ月たった7月、突然福岡へ引っ越すことになりました。学習の成果に手応えを感じていたので、教室を退会するのは非常に残念でした。そこで、学習を続けたい思いを夫と義父母へ伝えると、快く賛成してくれました。以来7年、月1回泊りがけで2日間の学習を続けています。息子は、飛行機の搭乗口の確認や電車の切符の購入など、少しずつですが、自ら考え行動できるようになっています。

 引っ越し直後、福岡で市の発達相談を受けました。すると、療育施設への通園を勧められました。金銭的な面でエルベテークでの学習を断念せざるをえないことも考えられましたので、エルベテークに代わる教室を見つける情報収集の場になればと思い、11月より通園してみることにしました。親子通園でしたので、私が息子の不適切な行動を改めさせようとすると、「無理にやめさせるのはストレスになります。ここに通っている時は私たちの指導方法に従ってください」と主任先生に言われました。

 今後通うようになると思ったいくつかの施設を見学する機会もありました。言葉のいらない世界、言葉を教えようとしない考え方、薬の服用などを目の当たりにしていろいろ考えさせられました。こうした見聞を通して、社会人となった息子を想像した時、息子に生きる力をつけさせてくれるのはエルベテークだけだという確信につながりました。

 実は、この通園のことはエルベテークには相談せずに決めて、通っていることも知らせていませんでした。「通園をやめて、年中の春から幼稚園へ入園させたい」と相談した際に打ちあけました。大変驚かれていました。「状況把握のため、とても大切な情報でした」と言われ、反省しました。

 入園にあたって、園長先生との面談の仕方や担任とのかかわり方などアドバイスをいただきました。年長の秋にあった就学時健康診断のときには、ずいぶん落ち着いて言うことを聞けるようになっていました。そして無事小学校に入学することになりました。入学式の日には、エルベテークと相談して仕上げた「指導上ご配慮いただきたいこと」をまとめたレポートを担任の先生に渡し面談しました。

その後も、進級する際はもちろんのこと、問題が起きた時や何か気になることがある時にはエルベテークに相談させてもらっています。たとえば、小1と小4の時、子ども同士のかかわりで、トラブルが起きました。おとなしい息子に、高圧的に接してくる子がいたのです。まずエルベテークに相談しました。担任との具体的なやり取りのアドバイスをいただき実行しました。おかげで冷静に対処することができたと思います。

家庭学習のテーマは、考えをまとめ伝える力の向上

しかし、随分改善したとはいえ、低学年の頃は学校生活を送るうえでの課題はまだまだありましたので、定期的に学校へ出向き、様子を聞くようにしていました。現在では、私がフルタイムで仕事をしていることもあって、以前のようにはいきませんが、授業参観の様子や、日々の会話の中で気になることがあった時など、すぐに連絡帳でやり取りをして、子どもの様子を教えてもらっています。

 息子はどの学年の時も、漢字の読み書きと計算の正確さ・スピードはクラスのトップでした。ですから、クラスの子どもたちも『計算王・漢字王の○○くん』と認めてくれ、本人も自信を持ってクラスの一員であり続けられているのだと思います。

高学年となった今は、自分の考えをまとめて伝える力を求められるようになってきました。息子が最も苦手とすることでもあり、家庭でも重点的に取り組んでいます。エルベテークの宿題は、帰宅後学校の宿題とともに終わらせておき、夕食後の私との学習の時は、プリントの正誤だけでなく、質疑応答に時間を割いています。プリントの字の乱れは、学習に対する姿勢の表れでもあるので、書き直しをさせます。

 年齢的に、親に反抗的な態度をとることが増えてきました。そんなとき、とかく感情的になりがちな私にとって、先生方の毅然とした態度と接し方は、常にお手本です。エルベテークに出会った時の思いと、成長の喜びを振り返りながら、これからも息子とともに頑張っていこうと思います。


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