エルベテーク
​幼児・小学生・中学生・高校生及び発達で心配なお子さまの教室
お問い合わせ・ご相談
埼玉川口教室(本社)
048-223-8224
大阪本部教室
06-4708-4138
学園大阪教室
06-6786-8703
お問い合わせ・ご相談
埼玉川口
(本社)
048-223-8224
大阪本部
06-4708-4138
学園大阪
06-6786-8703

MENU

CLOSE

指導事例

指導事例

Wさん 高校3年生 (年少の8月入会 自閉症)

物事に取り組む姿勢をほめてもらえるまでに成長

自閉症という診断を受けてからの対応

 息子の発達に遅れがあるのでは?と疑い始めたのは2歳を過ぎた頃でした。言葉はなく、視線は合わず、指差しをせず、ただ一方通行のテレビやビデオにしか興味を示さないなど、3歳上の兄の時と比べると違いがだんだんと現れてきました。しかし、「障害などあるはずはない」と自分に言い聞かせながら、時間だけが過ぎてしまいました。身体には何の問題もなかったので、3歳児検診の時に医師からは「男の子は言葉が遅い子もいるので、もう少し様子を見ましょう」と言われました。しかし、3歳を過ぎても言葉が話せない状態では、さすがの私も心配になり、発達専門機関への紹介を自らお願いしました。

あらゆる検査を受けた結果、「自閉症」という診断でした。「自閉症」という言葉は聞いたことはありましたが、よくわかりませんでした。いろいろ調べ、療育について市に相談すると、週2回、親子で体操や手遊びをするような教室を紹介されて通い始めました。しかし、息子はほとんど興味を示さず、成長しているようにはとても感じられませんでした。「このままでは幼稚園にも通わせられない」と不安に思っていた時に、教室のお母さんからエルベテークの存在を教えてもらいました。すぐに電話をして面談させていただきました。短い時間の中で息子の状態を把握して、明確な指導法を提示していただいたことに驚き、すぐに入会を決めました。

家でも、目を見て「しません」と注意

 当初は学習中も怒ったり、騒いだり、家でも足をバタバタさせて大泣きをしたり、通う電車の中では「あー」と大声を出し途中下車せざるを得なかったりと様々な問題がありました。エルベテークに相談すると、「してはいけないことは、なるべく早い段階でやめさせることが重要です。目を見て視線を合わせて『しません』と短い言葉で言ってみてください」と教わりました。その時は半信半疑でしたが、足を1回「ドン」とした時に、目を見て「しません」と言うと、息子がハッとしてその動作をやめました。注意されたことを理解できたのだと初めて思えた瞬間でした。だからといって、まだまだ聞き入れない時もありましたが、それ以来、怒る回数も時間も徐々に減っていきました。

 初めてエルベテークの学習を見学させていただいた際には、今までに見たこともない表情で真剣に先生の目を見て話を聞いている姿が印象的でした。熱意をもって指導してくださっていることを感じ取っているように思え、家庭でも対面学習や注意の仕方などを見習って取り組みました。
 幼稚園には年中から入園し、少し生活も落ち着いてきたと思われた年長の4月に、突然夫の九州転勤が決まりました。環境を変える勇気はなく、悩んだ末に夫の単身赴任を決意しました。両親の力も借りましたが、その間、小学校入学など息子にとって大切な時期でしたので、いつでも相談できるエルベテークの存在は本当に心強かったです。
 学校では自分の思い通りにならないことがあると、伝える手段がないために手が出てしまい、お友達とトラブルになったり、支援学級の中で何もしていないような状況の時もありました。しかし、エルベテークのご指導で、「不適切な行動をとった時の声のかけ方や指導上配慮していただきたいこと」をまとめたレポートを担任に提出していたので、読み返してもらいながら迅速な対応もでき、大きな問題になることはありませんでした。言葉で伝えるだけではなく、書面で残すことの大切さをつくづく感じました。

特別支援学校高等部3年生としての学校生活

 特別支援学校の中学部入学の際にも、環境の変化をとても心配しましたが、その頃の息子には対応できる力が付いていたようです。すぐに学校に慣れ、スクールバスに乗る時には、自ら一音ずつですが添乗員さんにあいさつをする姿も見られるようになりました。
 高等部になると作業所などでの現場実習が始まりました。息子より能力も高く、会話も良くできる子は、「落ち着きがない」などの理由で担任の付き添いが必要でしたが、息子は2日目から一人での実習になりました。
 何事も指示待ちで、自ら伝えることもできないのでとても不安でしたが、無事1週間の実習を終え、最後の反省会では、「あいさつができること」、「返事ができること」、「話をよく聞いて、難しい作業でもお手本をよく見て取り組もうとしていること」など多くのお褒めの言葉をいただきました。
 迷惑しかかけられないと思っていた息子が、褒めてもらえるまでに成長したことを嬉しく思い、またその認めてもらえた内容は、4歳で入会して以来ずっとエルベテークでご指導していただいている内容と同じでした。日々の家庭や学校生活のために通っていたつもりでしたが、それは社会に出た時にこそ大きく役立つことなのだと気づきました。
 現在、息子は特別支援学校の高等部3年生です。今は怒ることも無く毎日穏やかに過ごし、小さい頃の状態がうそのようです。まだまだ課題は山積みですが、エルベテークに出会えたことで、どれほど息子の世界が広がったことでしょう。将来を有意義に過ごすために必要な一番大切なことを、学習しながら身につけていただいたことに心から感謝しています。卒業まであとわずかで進路も決めなくてはなりませんが、残りの時間で出来るだけ多くのことを身につけて、周りの人に愛され、楽しく充実した生活を送れるように精一杯努力したいと思います。


ページの上部へ