エルベテーク
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指導事例

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Sさん 年少幼稚園(2才1ヶ月入会 発達遅滞)

保護者の声② Sさん(年少・幼稚園)のお母さまより

夫婦共々、子どもの自立を目標にがんばっていきたい

「自閉スペクトラム症」と診断されたのに……

 2歳からエルベテークに通って2年になります。今年の春、幼稚園に入園しました。

 息子は赤ちゃんの頃からよく笑って表情の豊かな子でしたが、成長につれ「?」と思うことが出てきました。1歳半の頃、言葉はまったく出ず、同じ動作を繰り返し、目も合わない、指さしをしない状態で、表情もだんだん乏しくなってきているように感じていました。

 1歳半健診で担当の保健師に気になっている症状のすべてを告げると「様子を見ましょう。目は合わせたがらない子もいます」と言われ、少し安心したのを思い出します。外での刺激がいいと聞いたので1日2回の散歩や絵本の読み聞かせを続けました。しかし、言葉は出てこなくて、反応やリアクションもなく、一緒に遊ぶことができない息子と過ごす生活は苦痛でした。毎日、朝が来るのが辛く感じられました。

 これは何か行動しなければと、療育センターに検査・診察の予約をすると半年待ちでした。ようやく診察を受けてみると、診断名は「自閉スペクトラム症」でした。

 あわてて療育施設をいくつか見学しました。しかし、言葉の練習をしてくれるところはなく、体を動かして刺激をあたえることによりコミュニケーションにつなげるといった方法でした。療育だから言語聴覚士など指導員が言葉のトレーニングをしてくれるものだと信じていた私には驚きでした。「すでに明らかな言葉の遅れがあるにもかかわらず、なぜ何もしてくれないのだろうか?」と。

エルベテークとの出会いとわが子の成長

 その当時、ある相談支援の方と面談して子どもへの接し方や療育への不満や悩みを打ち明けたところ、その方は「特別に接しなくてもいいのですよ。他の子と同じように育てていいのですよ」と言って『子どもの困った行動がみるみる直るゴールデンルール』(新潮社)という本を紹介してくれました。訊くとその方自身もエルベテークに通われていたとの話でした。ネットなどのさまざまな子育て情報で混乱していた私は、「特別な考え方でなくていいのだ!」と気持ちが少し楽になり、紹介してもらい興味を持った河野代表の本を何冊か図書館で借りて読みました。

 読めば読むほどに「すごい! こんなに変わることができるのか」と希望が持てました。家庭でどうしたらこんなふうになるのか? 試してみたもののうまくいかず、「これは教室に通うしかない!」と私は決断し、主人に相談しました。しかし、まだ発達障害を受け入れることができない主人と、とにかく早くどうにかしなければと焦る私には大きな温度差がありました。そこで、主人に手紙を書き、エルベテークの本を渡して読んでほしい所には付箋を貼りました。すると読んでくれました。それでも半信半疑の主人に、とりあえず3カ月通ってみようと提案し了解をもらったのでした。

 エルベテークの指導相談会に参加することになりました。すると、まず家族以外と接することがまったくダメな息子が、私たちと離れているにもかかわらず、泣かずに先生の前に座っていられることにすごく驚きました。「目を見てください、『あ』はきれいに声が出ていますね」など他では検査もしてくれなかったようなことを見つけてもらい、終わりに「こちらが思っているより多くのことを分かっていますよ。話せるようになりますよ」と言っていただきとても嬉しかったです。

 そして、2歳になって間もなく2018年8月より週1回教室に通うことになりました。初めての母子分離でしたので、息子は泣いて大変したが、2カ月ほど経ったころには泣かずに見送ることができるようになりました。そのころから、それまで公園では砂場で砂をひたすら入れるなど同じ行動をくりかえしていたのですが、鳩や飛行機を見て追いかけたり遊具で遊んだり、テレビを見てマネをしたり、指さしをするようになり、視野が広がったように感じました。久々に帰省した時にも、両親から「表情が変わったね」と言われました。そして、半年ほど経ったころには出されたカードに対して一文字だけ少しずつ声を出すようになりました。こちらの示したことに反応してくれるようになりとても嬉しかったです。

食事面の改善

 赤ちゃんのころは何でも食べていたのですが、2歳前後、急に食べなくなり手づかみで食べ、野菜や麺類は食べないなどこだわりを持ち始めました。エルベテークに相談したら、「まず母親である私が食べさせよう」と思わなければと諭されました。「その通りだ」と思い、その日の夕食から、息子の横に付き添い食べさせる日々が続きました。口を開けて食べさせましたが、数カ月が過ぎたころには、嫌いな野菜も「食べるよ!」と言うと食べるようになり、食べられる物が少しずつ増えていきました。今でも野菜は苦手ですが、促すと自分から食べるようになっています。

家庭学習の習慣

 もっとも苦労したのは家庭学習でした。家では、座ってくれない、泣く、怒る態度が続き、私はどうしていいか分かりませんでした。それでもしなければと思い、「泣きません!」「座ります!」「勉強します!」と怒りながらもやっていました。そんな姿をみた主人が一言「どっちもきつそう」と。それを聞いてそうだなと私も思い、エルベテークに相談し、家庭学習中は椅子から降りずにさっと終わらせるなど具体的なアドバイスをもらいました。どうしたらお互いすんなり学習を始めることができるかと考え、簡単に椅子から降りられないよう食卓テーブルで行い、すんなり座らせるためコップ一杯のジュースをテーブルに置き座わらせました。飲み終わったらさっと学習を始めるというスタイルにしたところ今では机にジュースが置かれると「勉強だ!」と切り替えができるようになりました。

 ジュースを普段からあまり与えてなかったのが良かったのかもしれません。それでも椅子に座ってくれない時はタイマーを使って「鳴ったら勉強ね」と言って始めています。

トイレトレーニング

 エルベテークに通いだしたころからトイレトレーニングを始めるように言われていたのですが、なかなか踏み切れずにいました。2歳9カ月になったころ、そろそろ本気でしなければと重い腰をあげることに。その頃はまだ話すことができず、果物や野菜の名前を少し言えるくらいで、上手に意思疎通できないのにトイレができるかなと思っていたのでした。しかし、何度も漏らしトイレに行くというのを繰り返すうちにトイレで漏らすようになりました。今度は座って出すことが大変でしたが、何度もしていくうちに慣れてすることができました。それから1年、今では家のトイレと幼稚園、療育、エルベテークではできるようになったものの、外出先でのトイレができません。もともとオムツを履いていた時から外ではしないなと思っていました。年末にテーマパークに朝早くから夜まで行った時のこと。オムツをパンツの上から履かせて行っていったのですが、何と一度もおしっこをしないという驚きのことがありました。まだトイレトレーニングは続いています。

こだわり

 いろいろなこだわりがあります。特に電車がとても大好きで見るのが好きです。以前エルベテークには電車で通っていたのですが、大変でした。乗るときに決まった座席が空いていないと泣いて、この電車に乗るよと言い聞かせても乗らない、無理やり乗ると泣いて暴れて周囲の方々の注目の的でした。そのため、2、3本の電車を見送ってようやく乗るという感じでした。最近は、以前のように長い時間電車を見たり、駅の改札を見ると飛び込んで行くようなことはなくなったと思います。

 今でも毎日何回か泣くという日々です。ときには興奮状態になり自分の頭を叩いたり周りにあるものを投げたり。短気な主人は怒って感情的になってしまうことも。でも結局、泣いている時は何を言ってもだめで落ち着くのを待ち、それから目を見て「泣きません」と指示しています。落ち着くとさっきまでの状態が嘘のようにコロッと変わって言うことを聞いてくれるようになりました。

幼稚園生活

 6月から幼稚園生活がスタートしました。大丈夫かなと心配していましたが、本人も楽しく通っています。幼稚園で親も参加する誕生会があるのですが、「クラスと名前を起立して全員の前で言えない、またテンションが上がると座っていられない」と先生から言われました。そこで名前を言う練習をしました。誕生会当日、名前を呼ばれて大きな声で返事をするところまではよかったのですが、歌を歌ってもらう場面では自ら鈴をもって大きな声で歌ったり、隣の席の子にちょっかいを出したり、いざ自分が演奏するときは他の楽器に気をとられ場所を動いたりソワソワしていて見ていられませんでした。そして、いざ名前を言う場面では、立って言うことができず先生に手伝ってもらう結果になってしまいました。他の同い年の子は何でもできているのに対しこんなに差があるのかとショックでしたが、息子の集団での状況を知ることができるいい機会になってよかったと思います。

 最近では、「昼食の準備ができない」と言われ、家で練習しています。まだ全体に向けた指示だけでは動けないのですが、個別に声をかけるとできるようになったとのことです。幼稚園の先生から「1学期より2学期に入ってからは指示が通ることも増え、一人で遊んでいても先生に『(電車が)ぶつかった』と話しかける場面も見られ成長しましたね」と言われました。

 まだまだできないことも多いですし、コミュニケーションも十分にとれる訳ではありませんが、思い起こせばまったく言葉が出ず心配していたころ、「そのうち、今度は静かにしなさいと注意していますよ」と河野代表に言われましたが、まさに今その状態で、家ではよく「静かに!」と注意しています。ニコニコひょうきんに踊る姿や歌う姿を見ていると性格もガラッと変わったのではないか、と感じます。

 今年でエルベテークに通って2年が経ちました。「もしエルベテークに行っていなかったらと考えるとゾッとするよね」と主人とも話しています。きっと言葉はおろか、目も合わず過ごしていたのではないかと。今ではちゃんと目を合わせて「~します。~しません」というと分かってくれるようになり、伝わったと感じるだけでも嬉しく思い、私たちの子育ての自信につながっています。

 そして、なによりエルベテークは些細な不安でもすぐに相談でき的確なアドバイスをもらえます。また、教えるのが不器用な私にも具体的に分かりやすく教えてもらえるので感謝しています。日々不安になり落ち込むこともありますが、夫婦共々子どもの自立を目標にこれからもがんばっていきたいです。


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