エルベテーク
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指導事例

指導事例

Tさん 社会人3年目(年長8月入会 自閉傾向と学習障害)

困難を乗り越えた息子は、もう
「弱々しい雛鳥(ひなどり)」ではない

 朝6時。覚まし時計のアラーム音で目が覚め、寝室からリビングへ向かう際に扉の隙間から息子の部屋を覗くと、もう息子の姿はありません。社会人の息子は朝ひとりで起きて支度をし、5時半には家を出ているのです。朝、きちんとベッドメイクされた彼の部屋を見るたびに、こんなに順調で穏やかな日がほんとうにやって来たのだなあという感慨と、エルベテークへの感謝の念を覚えます。

息子の変化に「信じられる道標」を見いだす

 私が息子の異常を初めて感じたのは幼稚園の入園日のことでした。集団活動ができないのです。他の子どもたちが先生の指示通りに歌に合わせて踊っているのに、わが子だけは無関係な行動を取り、ふらふらと周辺をうろつくばかり。妻は以前から気になることがあったようで私にも心配だと言ってきたことが何度かありましたが、私は自分の子どもに限ってまさかという思いがあり、また仕事で多忙だったため真剣に取り合っていませんでした。しかし、この日集団の中で一人だけ明らかに周囲と異なる行動を取り続ける息子の姿を目の当たりにして、ことの重大さを認識するに至りました。
 それ以降、妻と一緒に様々な診療機関に相談に行きましたが、その度に言われることは、「個性だと思って受け入れましょう」「無理になんとかしようとするのはお子さんが可哀そうです」「それがこの子の人生なのです」といった言葉の数々。諦めきれない私と妻は、ほんとうにそうなのか、何か違う道があるのではないか、そう思いながら暗中模索の日々を送っていました。そんなある日、妻がエルベテークの存在を見つけたのです。一緒に河野代表の話を伺い、そこで初めて「諦めてはいけません。この子の可能性を信じて正しいやり方で導けば必ず成長します」このような言葉をいただけたのです。
 それからは、驚きの連続でした。エルベテークでの授業の初日、先生の正面の椅子に泣きながら座らされるまだ幼い息子を預け、お迎えの時間に戻ってみると、幼稚園ではどうしてもじっとしていられない息子がきちんと椅子に座っているではありませんか。それから数週間後、それまでエルベテークに行くたびに嫌がって泣いていた息子が、抵抗なく自然に行くようになったではありませんか。こうして私と妻は暗中模索の状態から脱することができ、確かに信じられる道標を見いだしたのでした。

「家で勉強」を当たり前に

 その後も、苦難の連続ではありました。抽象的な概念の理解が苦手で、言葉の活用能力も弱いため、日常生活では周りの会話や授業のスピードについていくことができませんでした。学校では友達もできず、授業もまったく理解せずにただ帰って来るという日々。平日、登校する前と夕食後就寝までの時間、土日祝日、そして夏・冬・春の長期休暇が我々にとって勝負所でした。
 エルベテークのご指導通り、毎日家で勉強させ、息子にとって家で長時間勉強することが当たり前だと思う状況を作りました。学校の勉強の全教科を家で一からやり直すので本来ならば友達と遊ばせる時間はありませんでしたが、友達との関わりも人生の大切な勉強と考え、友達を家に招く時間を捻出するよう努力しました。また、常にいじめの心配があったため、PTA 役員なども妻が積極的に引き受け、先生方とのコミュニケーションを大事にしました。
 日々の勉強面では繰り返し繰り返し同じことを学ばせ、何日もかけて理解を積み上げてようやく明日から試験だという日に、再度始めのほうの問題にあたってみると、きれいさっぱり全て忘れている、ということも何度もありました。そのたびに、「どれだけやれば覚えてくれるのか」「もうこれ以上は無理だ」という絶望感に苛まれ、「報われない努力を親のエゴのためにさせ続けてしまっているのではないか」と自分達がやっていることに疑心暗鬼になったりしました。しかし、そうした時でも妻はブレませんでした。「私はあきらめない。あなたがやめるなら、私一人でもやる」そう言うのです。その強い信念に触発されて私も我に返り、なんとかもう一度頑張ってみよう、一番辛いのは息子で、その彼が諦めずに頑張っているのだからと思い返し、また三人四脚で勉強を再開する、そういうことの繰り返しでした。
 学年が上がるに連れ、勉強の内容は当然難しくなります。また、普通ならば一時間で理解できるであろうところを息子はその何倍も時間をかけなければ理解できないので、必然的に勉強時間は増えます。時には、息子自身、遊んでいる友達が自分よりもはるかに良い成績を取るのを見て、「なんで自分はこんなに何もできないんだ!」と泣きながら叫ぶこともありました。
 そんな時、「どんな人間にも得意・不得意があって、君の場合は勉強では他の人よりもたくさん時間をかけないといけないんだよ。でも素直さと努力家という点では誰にも負けていない。じっくりやれば必ずできるようになるのだから、諦めずに一緒に頑張ろう」と懇々と諭しました。彼の方もそうした話を素直に受け入れ、また再び勉強に向き合いました。わが子ながら精神面でも体力面でもよく頑張ったなと思います。周りの言うことを受け入れる素直さと根気強く取り組む姿勢、この2つの基本動作をエルベテークによって彼が身につけていたことが、いろいろな場面で窮地から救ってくれたように思います。
 その後も勉強内容はどんどん高度になっていきましたが、不思議なことに何とか彼はついてくるのです。しかも、理解度や応用力は年齢が上がるにつれて増しているように思えました。大学3年生になった頃には、なんと飲食店でアルバイトをする余裕までできました。無我夢中で親子で頑張っている間に、何回かの段階的な著しい成長を果たしていたとしか思えません。そしてそれは、自分の能力を超える課題へ適度な補助を得てトライし続けたことで獲得できたのではないかと思います。
 現在、彼は友達とよく食事やカラオケに行きます。一緒に旅行に行き、友達との絆を深めています。また、就職前の春休みを利用して自動車免許も取りました。とても落ち着いた優しい性格で、自分から家事を手伝ってくれたり、家族の誕生日には何も言わなくてもちょっとしたものを買ってきてくれたりします。疑うことを知らず純粋すぎるという不安要素を除けば、ガンダムのプラモデルとワンピースのマンガが大好きな、優しい青年になってくれました。

可能性を諦めずに信じ続けたこと

 今、長く苦労していた頃のことを改めて振り返って思うことは、息子がこのように成長したのは、暗中模索の中エルベテークという一筋の光と出会えたおかげと、息子の可能性を諦めずに信じ続けた妻がいたからだと思います。確かに辛いことも多くありました。本当に出口が見えずにこのまま続けることがこの子のためなのかと迷うことも。でも、今だから言えます。終わってみればすべてよき思い出です。大変だったけれども、息子と妻と私とで三人四脚で努力し続けたあの時間はこの先何年たっても色褪せることのない人生の宝物です。
 この先も、彼は人生の節目節目で困難に出会うでしょう。でも、彼はもう昔のように巣からはぐれそうになっていた弱々しい雛鳥ではありません。困難を乗り越えた彼だからこそ、失敗しながらでも前に進む逞しさも、粘り強さも身に着けてくれたように思います。
 皆さんに声を大にして言います。どんなに辛くとも、迷うことがあっても、あきらめずにお子様のサポートを続けてあげてください。頑張った日々を笑顔で思い返せる日がきっとやってきます。皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。


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