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指導事例

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Sさん 小学3年生 (小2の8月入会 自閉傾向)

アメリカから帰国し、安心して息子を学校へ送り出す毎日

 息子が年長の夏から小2の夏まで2年間ロサンゼルスに滞在し、帰国後よりエルベテークにお世話になっております。今回、日本とアメリカで受けた療育の印象、さらにエルベテークに通うようになってからの息子の変化などを述べさせていただきます。

 本場のアメリカでセラピーを受ければ……という期待(渡米まで 〜5歳)

 1歳半検診で発語の遅れなどから自閉症を疑われましたが、「まさか」との思いからそのまま様子を見ました。いよいよ3歳になっても意味のある発語がなく、児童精神科を受診し、広汎性発達障害と診断されました。その後、医師の勧めに従い言語療法など公的な療育機関に定期的に通いましたし、4歳からは週1回のセラピーも私的に受けました。まもなく発語はみられるようになりましたが、いつまでもやりとりのある会話にはなりませんでした。私どもの話を聞いているのか聞いていないのかわからない、また外出すればどこかへ行ってしまって目が離せないので「手をぎゅっと握って」という状態は変わりませんでした。日本での療育、セラピーに限界を感じながらも、「他に信じられるもの、頼れるものもなく」といった心境でした。 その頃、主治医と臨床心理士からは小学校では支援級を勧められておりました。「普通級に入るのは、オリンピック選手と同じプールで泳がせるようなもの」と言われ、「それは無理だ」と思ったことを覚えています。 ところが、ちょうど息子が年長になる春に、夫が2~3年の予定でロサンゼルスへ行くことが決まりました。夫は、言語能力が特に劣っている息子を連れて行くことに迷いもあったようです。一方で私は「夏の就学相談を先延ばしにできる」と「渡りに船」とばかりに一緒に渡米致しました。その他にも、息子との時間を増やしたいと思いながらも、踏ん切りがつかなかった仕事を辞める良い機会であったのと、本場のアメリカでセラピーを受ければもっと息子が変わるのではないか、との期待を持っておりました。

さまざまなサービスを受けたロサンゼルスでの生活(渡米して 5~7歳)

 渡米し数ヶ月間、役所と掛け合って何とか「自閉症」の診断をもらいました。慣れない土地での生活が始まったばかり、夫婦共に英語は堪能とは言い難く、多くの現地の方々に助けられながら必死に頑張りました。というのは、アメリカでも州やその地区により対応は異なるようですが、特にカリフォルニア州では自閉症と診断された子供には公的に費用が負担されて、つまり無償で、月何十時間ものセラピーを含めた様々なサービスを受けることができると聞いていたからです。 ロサンゼルスで経験したセラピーにはいくつか印象に残る点がありました。まず、アメリカは日本に比べ自閉症療育の歴史が長く、セオリーが確立しているように感じました。障害を評価し課題を見いだしその課題にどのように取り組むか、そしてそれがどの程度達成できたら次の課題へ移行するのかという道筋が客観的で詳細かつ明確になっているように思いました。それから、息子は週4日2~3時間ずつ自宅でセラピーを受けることができましたが、現在の日本でこれだけのセラピーを個別に受けることは人材的にも経済的にも無理だと思います。さらに、親も一緒にセラピーに参加することで、徐々に私自身もセラピーのセオリーを勉強して行くことができました。また、そのエージェントに偶然在籍していた日本の方がスーパーバイザーとして息子の担当となり、2週間に1回の頻度でセラピストと来て日本語で相談に乗ってくれたことも私にとって大変幸運なことでした。日本では息子のことで悩んでも、臨床心理士も主治医も数ヶ月に1回の受診でしたし、相談しても結局「様子をみましょう」という言葉で終わってしまうことに常に不安を感じていました。相談に対してただ耳を貸すだけではなく、今後の方向性をきちんと示してくれることは、セラピーの効果を実感していただけにさらに前向きに息子の療育に取り組もうという気持ちにさせてくれました。 そして1年半のセラピーのおかげで、コミュニケーションの力が伸びたと思います。日常生活での言葉のやりとりができるようになり、また、それまでは嫌なことに対する意思表示は「逃げる、あるいはfloppy(バタバタと騒いだり寝転がったりする状態) になる」子供でしたが、私どもの指示になんとか応えられるようになりました。セラピーが始まったのは4月でしたが、早速数ヶ月後に動物園に行った際に息子の手を常に握っていなくても大丈夫だと思えたことを良く覚えています。以前は「待って」「こっちだよ」と声を掛けても自分のやりたいようにしか動かなかったので、手を離せばどこかへ行ってしまったのです。また、日本では私がお膳立てしても「友達と遊ぶ」ことが全くできなかった息子が、友達の名前を覚えるようになり、ルールのあるゲームもできるようにもなりました。

「ご褒美」に対する疑問と不安を感じて(帰国に際して 7歳)

 渡米して2年目の春に夏の帰国が決まった頃から、渡米前の日本での療育に限界を感じていたので、帰国後はできたら通常級に編入させたいと思っていました。しかし、現実にはアメリカで2年間現地校の支援級に在籍していて、行動面の問題と学習の遅れから、日本の通常級で45分の授業中着席していることや先生の一斉指示に従うことは無理だろうと思われ、どうしたらいいのか悩んでいました。 さらに、アメリカでのセラピーに少しずつ疑問を感じる点も出てきました。一つは、アメリカのセラピーは乱暴な言い方ですが、「これができたら、ご褒美」という応用行動分析学に基づいたセオリーがあります。新しい課題をやり遂げる子供のモチベーションを引き出す「ご褒美の何か(食べ物であったりおもちゃであったり、褒め言葉であったり)」を常に大人が用意しておかなければなりません。当然課題がより困難になればその「何か」はだんだんエスカレートしていきます。しかし、今後ずっと誰かが用意してくれたご褒美をあてにし暮らしていくわけにはいきません。自らそのモチベーションを引き出す力を付けることが一番重要で、でなければ早々に息子は新しい課題に取り組まなくなると感じていました。もう一つは、これから10~15年後にどのような形で彼が就労できるのか、ということです。親の私たちがいなくなった時にも、彼が「障害者だから」と接してくれる人がいなくても生活していける力(読み書きの力や理解する力など)を可能な限り付けさせなくてはならない、その為にはアメリカで得たコミュニケーションする力だけでは足りないと感じていました。でも、どうしたらいいのか。  
 そんな折に偶然、河野先生の著作を手に取る機会に恵まれました。さらに、全く別の縁で知り合ったアメリカ在住の友人が、毎年夏は日本に帰国して、お嬢さんをエルベテークに通わせていると聞きました。友人からエルベテークの詳しい話を聞き、アメリカでのセラピーにも限界を感じていた私は、まさにこれからの息子に必要なのはこれだと思いました。障害の有無に関わらず、子供を成長させるためには何よりも「教わる力」つまりは「しっかり見て」「しっかり聞く」力を付けさせること。この「教わる力」を付ければ、これから親やセラピスト以外の人からも教わり、将来一人で社会に出て生活していくことができるはずだと感じました。
早速、アメリカと日本でのメールのやりとりで時間を取っていただき、帰国後早々にご相談に参りました。そして、昨年8月からすぐに学習を開始して、その様子と今後の見通しをエルベテークと話し合い、「最初はいくつか問題はあると思いますが、学校の理解と協力を得たうえで9月から通常級に編入して、とにかく3年生になるまでの約半年で何とかしていきましょう」と背中を押していただきました。

学習を通して課題を達成させる大切さ(現在 8歳)

 学校では編入してすぐに運動会の練習が始まりました。保育園では練習を遊具から見ていて、当日は自分の好きな種目にのみ参加という状態だったので、どうなることかと心配しましたが、案の定、皆と離れて遊んでいると先生から言われました。そこで、エルベテークにご相談したところ「やってしまってから注意するのではなく、不適切な言動をしそうになる前に、本人に気づかせ、やらなかったという実績を積み重ねるようにすべきです」と言われ、「そうか」と目から鱗が落ちる思いでした。それから私は毎日付き添って、「やるべきことはやります」と話し、息子を運動会の練習に参加させました。当日は他の競技の邪魔をしたり、最下位だった徒競走が悔しくてfloppyになったりと問題もいくつかありましたが、ダンスを含めて全ての競技に参加しました。また、その際にはエルベテークから「過剰に褒め過ぎない、『やるべきことを最後までやり遂げて良かった』とだけ言って下さい」と言われました。これも私が今まで見聞きした療育セオリーと違いましたが、これが自然だと強く感じました。 その後、新しい学校にも慣れ始めた11月頃から教室内での離席が目立ったり、集団での活動に参加できないなどの問題行動が見られるようになりました。この際もエルベテークにすぐにご相談し、家庭でも「すべきことを『する』、してはいけないことは『しない』」と「姿勢を保ってしっかり目を見て話を聞くこと」を改めて徹底して取り組むようにしました。また、担任の先生にも特別扱いせずにきっぱりと注意していただくようにお願いしました。一時は担任の先生や支援級の先生からは「不安な様子が見られるから」と3年生からは支援級への編入を勧められ、「これで良いのだろうか」と強く気持ちが揺らぐこともありました。しかし、お陰さまで何とか1月からは落ち着き、4月からは3年生になりました。先日の家庭訪問でも落ち着いて授業や集団活動に参加できていると聞き、ほっとしております。 エルベテークの先生方のお話を伺いながら他にも改めて感じ入ったことがあります。それは、アメリカで疑問に思っていた「大人がご褒美で釣って」引き出していた息子のモチベーションについてです。エルベテークでは本人の「やろう」いう気持ちを、学習を通して一つ一つの課題を達成しながら身に付けていくのだと理解しました。すでに、特にこの数ヶ月、新しいことでも繰り返し学習することで効率よく身に付けていることに驚いています。アメリカでは漢字を繰り返し学習させようとしても、なかなか覚える様子がなく焦りや諦めを感じていました。現在は教わる力が少しずつ身に付いてきたせいか、焦りも諦めもなく、繰り返しエルベテークの学習に取り組むことで必ず身に付くと信じています。国語も算数も中学年になりだんだん課題が増えて参りましたが、昨夏からの息子の大きな成長を見て、今後もまだまだ教わる力を身に付けて伸びていくであろうと感じています。幸い大変理解のある担任の先生にも恵まれ、「こうして欲しいというところがあればいつでも仰って下さい」とよく声を掛けていただきます。その度に「ただ、『してはいけないことはしません』『するべきことはします』と目をみて指示して下さい」とお願いしています。4月より私も少し仕事に出るようになりましたが、お陰さまで安心して毎日息子を学校へ送り出しております。


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